『コンサルタントの働きぶりとからスキルを学ぶ一書』
世界屈指のコンサルティングファームで実践されている仕事術がコンパクトかつ体系的にまとめられている。
頭脳明瞭な集団が限られた時間に追われながら質の高いアウトプットを出し続ける中で培われたものだけあり、
本質をついた内容になっており、コンサルティングファーム外においても広く活用できるだろう。
また提示されている仕事術の効用のみならず限界についても言及されており、
高々に自己を賞賛するのではない、現場感覚を反映し地に足が着いた書である。
あくまでコンサルティングファームという特殊な業界で使用されている仕事術ではあるが、
コンサルティング以外の業界においても、キャリアアップを志向するビジネスマンにとって有用な一書と言えるだろう。
それはコンサルティングファーム卒業生の他業界における活躍が示している通りである。
ただ、本書を一読するだけでマッキンゼーの仕事術が身につくことはないだろう。
本書は主にコンサルタントの仕事の仕方を紹介するスタンスで書かれており、彼らの働きぶりを掴むことまではできる。
その上で、彼らのテクニックをなぞり習得を試みるなら、本書に次いで「マッキンゼー式 世界最強の問題解決テクニック」の一読を薦める。